エクシア合同会社(EXIA、旧エクシアジャパン)のビジネスモデルについて正確に記述してみます。
事業 概要 | 各種事業への投融資を行う投資会社 主要投融資先として、 EXIA PRIVATE LIMITED、 ゴールドマンサックス、 JPモルガンチェースにも運用を分散 |
会社HP | https://exiallc.jp/ |
本社 所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館20階 |
免許有無 | ・貸金業 ・第二種金融商品取引業 (子会社エクシアアセットマネジメント株式会社が保有) |
投資の 仕組み | ・投資家はエクシア合同会社へ出資 ・エクシア合同会社は募った資金を各企業に融資 ・この貸付利息がエクシア合同会社の事業収益 |
出資者の 数と実態 | ・出資者の累計は7,120名 ・累計出資金合計は390億 ・会社の資本金は91億を超える |
顧問体制 | ・法務顧問5社 ・税務顧問1社 ・法務顧問1社 ・人事労務顧問1社 |
配当 (返戻金) | 事業年度ごとの損益を12ヵ月に割って投資家へ分配 |
以上、エクシア合同会社の特徴をダイジェストでまとめてみました。
エクシア合同会社の事業概要は投融資
エクシア合同会社自体では運用をせず、グループ会社へ資金を貸し付けているところが特徴的です。
エクシア合同会社の事業収益はあくまで、貸付利息であることを理解しましょう。
以前はEXIA PRIVATE LIMITEDのみへの貸付けだけでしたが、現在はアメリカの投資銀行ゴールドマン・サックスとJPモルガンチェースにも分散してリスクヘッジしています。
本社は東京丸の内
投資をするにあたって会社の所在地は気になるところですよね。
エクシア合同会社のオフィスは、以前は名古屋を本拠地にしていましたが、今は東京駅裏のシェアオフィス内に会社を構えています。
シェアオフィスといっても、デスクや机を借りるのではなく、シェアオフィスが運営している広々としたワンフロアの一区画を借り切って会社が入居していますので、通常の法人がビルに入居するのと大差はありません。
自身の大切な資産を預けるわけですから、オフィスの場所、雰囲気は知っておきたいところです。
実際筆者も何度か訪問しております。気になる方は投資前でも後でも直接出向くことをお勧めします!
金融免許について
順調に預かり資産を伸ばしたエクシア合同会社は2020年に入って第二種金融取引業の免許を保有している会社を買収しています。
背景にはエクシア合同会社の構造、つまり合同会社をファンド的に活用している点が挙げられます。
合同会社の法律的意味合いは本来、簡単に意思決定ができ、費用少なくすぐに設立できる法人格として用意されたもの。
しかし昨今、この合同会社の法的要件をファンド的に解釈し利用する法人が増えているのです。
「合同会社をファンド的に活用する行為」に違法性はないものの、馴染みが薄いため投資家の心情からすれば疑念がついて回るのも事実。
これらの点を払拭する意図もあってか、エクシア合同会社は金融庁に登録されている金融免許をもった法人をグループ内に取り込みました。
エクシア合同会社そのものが直接的に金融庁傘下に入ったわけではありませんが、間接的には当局の監視を受けることになります。
いつヒヤリングを受けても大丈夫という自信の表れにも見えますね。
当局の監視をうけやすい立場に自ら進んでなることは、端的に言えば大歓迎。事故なく、継続的に配当(返戻率)を出し続けてほしいです。
またエクシア合同会社自体も、「貸金業」として東京都知事に登録をしています。
エクシア合同会社が各企業に貸付けを行っているため、貸金業の登録をしたものと思われます。
投資の仕組みについて
エクシア合同会社の実業は貸付けであり、資金を自社で運用はしません。
基本的には投融資先が預かった資金を運用をし増やし、契約に基づいて利息を戻すという仕組みです。
エクシア合同会社の会社としての利益の源泉は、あくまで貸し付けた対価=利息分となります。
決算書から見えるエクシア合同会社の税金対策?
決算書のダイジェストをみると、エクシア合同会社単体の利益は多くはありませんね。
正確に言うと利益がありますが、経費も多く、利益が残っていません。
その他決算書からは、投融資先であるシンガポール法人で出資金の大半を保有していると考えられます。
これらの点を営業担当の方に質問した際、「エクシア合同会社自体では利益を残さないようにしている。それは税金の問題があるから」と説明してくれました。
確かに合同会社は、二重の課税が発生してしまいます。
いわゆる一般的なファンドであれば、パススルーといって、ファンドが利益を出してもファンド自体には課税せず、投資家に分配されたタイミングで1回だけ課税されます。
しかし合同会社は先ほど述べたように、もともとファンドのために用意されている法人ではありません。合同会社で得た利益は課税対象、というわけです。
その後「税引き後に残る利益」が投資家の配当原資となり、これが投資家に分配されます。
配当が分配されるのはいいのですが、なんとここでも個人所得に対して課税されてしまいます。
一般のファンドでは、ファンドがお金を増やしても投資家の手元に乗るまでどこからも課税されませんが、合同会社の場合は2回課税されるというわけです。
合同会社をファンド的に活用した際の唯一の弊害が、この二重課税。
この点を考慮してか、エクシア合同会社は必要最低限の利益だけをエクシア合同会社で受けており、後はグループ企業で複利運用をし続けているようです。
とはいえ、最終では二重課税は免れないとは思いますが。。
いずれにせよ投資家としては、適法の範囲内で利益の最大化を取り計らってもらいたいです!
配当(返金率)
配当(返戻率)ですが原則的な理解は、エクシア合同会社が未来に選られる利益をある程度予想して先だしする分配金というもので、決算で帳尻を合わせます。
分配型の投資信託と同じような構造を持っています。
そうすると「未実現の利益を勝手に払い出ししているのか」とも解釈できるのですが、この返戻金の基準は毎月の収益の半分を返戻金として戻しているそうです。
つまり、3%出るときは会社としては6%利益がでており、2%返戻金が出る時は会社としては4%利益を出していることが分かりました。
いずれにせよ非常にレベルの高い運用があって実現できるパフォーマンスです。
まとめ
エクシア合同会社(EXIA、旧エクシアジャパン)は、2020年に入ってから急速に出資者数を伸ばしています。
日に日にエクシア合同会社のことを気になる方が多くなっている印象も受けます。
私コロアキオは、エクシア合同会社(当時はエクシアジャパン)が運用を開始した時からの投資をしており、FP(ファイナンシャル・プランナー)としても活動しています。
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